今からガス代を節約しよう。誰でもすぐに始められる節約術。
住宅/車
- 投稿日:2022.12.07
家計の支出を抑えるには変動費よりも固定費からといわれますが、家計の固定費の定番である水道光熱費のうち、ガス代を節約して家計の支出を抑えることは可能でしょうか。今回は、ガス使用量を減らさずガスの契約を変えてガス代を抑える方法と、使用量を減らしてガス代を抑える方法を示します。我が家にできる方法を賢く選択してガス代を抑えていきましょう。
ガス代を節約して家計の支出を抑えよう
「ガス代を節約したいけれど何から始めればいいのか。お風呂や洗い物の回数は減らせないし…」そんな悩みを抱えていませんか。ガスは毎日使うものなので、家計のために少しでも節約したいと思っている方は多いでしょう。
毎月のガス代は主に以下の計算で求められます。
ガス代=基本料金+従量料金(単位料金×ガス使用量(㎥))
ガス代の毎月の平均支出額は、一人暮らしの場合は約3,000円、二人暮らしの場合は約4,500円、三人または四人暮らしは約5,000円程度ですが、家庭のライフスタイルによって大きく異なります。ガスを使う機会が多い家庭はガス代が高くなります。
ガス代を少しでも節約するために、ガスの契約の見直しや、ガス使用量の多いお風呂やキッチンでできる具体的な節約方法を解説します。
ガス契約の見直しで節約
ガス代の削減に最も効果があるのは、ガスの契約の見直しです。ガスの契約を見直すことで、今までとガスの使い方を変えることなくガス代を削減することが可能となります。
オール電化に変更する
ガスを全く使わずガス代をゼロ円にできたら、それは最大のガス代の節約です。ガス代を支払わない方法は、オール電化の物件に引っ越すことです。オール電化では電気の使用量は増えることになりますが、ガスは使わないため、ガスの基本料金の支払いから不要となり、トータルして光熱費を削減することができます。
例えば3人家族の毎月の電気代が1万円、ガス代が5千円、その他の光熱費が2千円で合計1万7千円の光熱費がかかっていた家庭が、オール電化に変更することで使用量は減らさずに光熱費が電気代のみの1万5千円になったという例もあります。今後、引っ越しや住宅購入を検討している方は、ガス代削減のためにオール電化を選択肢に入れてみるのも一つの方法です。
電気代の節約方法はこちらの記事で紹介しております。
ガス会社を切り替える
2017年4月のガス自由化で、電気と同様にガス会社も自由に選べるようになりました。現在、大手のガス会社と契約している場合には、他のガス会社と契約するように見直します。例えば、ガス会社を変更して月に200円安くなるとしたら年間で2400円、無理してガス代を節約せずともガス代が削減できます。
また、ガス会社によっては料金プランを切り替ることもできます。現在のガス使用量にあわせたガス会社とガス料金プランを選ぶことでガス代を削減できます。
契約をまとめてセット割にする
ガス会社によっては、ガスの契約と電気の契約をセットで行うことで割引が適用されるセットプランがあります。割引方法は、月々の料金から100円が引かれたり、使用料金から10%引かれたりなど、プランによって異なります。ガスと電気とをセット契約をすることで、電気代やガス代がお得になることに加えて、支払いがひとつにまとめられるので家計の支出管理が簡単になるというメリットもあります。電気とガスに加えてインターネット回線もセットで契約するプランもありますが、どのプランが一番お得になるかは、家庭により異なりますので、比較検討して自分の生活に合ったプランを選びます。
クレジットカード払いに変更する
ガス料金をコンビニ払いなど現金で支払っている場合は、クレジットカード払いに変更することで、カード会社のポイントが貯まるので、ガス代削減につながります。貯まるポイントが支払い額の0.5%の場合、月5,000円のガス料金の支払い毎に25円がポイントとして貯まります。口座振替割引がないガス会社を利用している場合も同様です。口座振替割引があるガス会社を利用している場合は、口座振替割引額とクレジットカードのポイント還元の額を比較して支払い方法を決めます。
電子マネーで支払う
ガス料金をコンビニなどで支払う場合に、電子マネーに貯まったポイントで支払うことができます。クレジットカード払いで貯まったポイントやマイルなどを電子マネーに交換し、ガス料金を支払うと現金の支払い額を削減できます。また、電子マネーの利用によりポイントが貯まる場合、クレジットカードから電子マネーにチャージするときにもポイントが貯まりますので、クレジットカードと電子マネーのダブルでポイント還元を受けられるメリットも得られます。
ガス使用量を減らして節約
ガスは水や食材を温めるのに使われることが多く、家庭ではガス代を主に使うのはお風呂場とキッチンになります。まずは、浴槽やシャワーの使い方を見直すと、お風呂場でのガス代の節約になります。次に、調理にかかせないガスコンロやガス給湯器などキッチンの使い方を見直すこともガス代の節約になります。
日々の生活に欠かすことができないお風呂やキッチンの使い方を見直すことは小さなガス代の節約ではありますが、ひとつひとつ積み重ねることが節約の基本です。
シャワーの時間を短く
シャンプーやトリートメントをする時間や、体を洗う時間などは、シャワーを止めましょう。シャワーの時間を1分でも短くすることはガス代と水道代の節約になります。シャワーは1分間に10リットル以上のお湯が出ることもありますので、シャワーを使う時はこまめにお湯を止めます。水を止められるボタンがついているシャワーヘッドに変えると、手元で簡単にシャワーを止めることでガス代の節約になります。浴槽のお湯を利用しながらシャワーを使うことでガス代はさらに節約できます。
節水シャワーヘッドに変える
シャワーの時間を短くするのが難しい場合は、水量を減らすことでガス代の節約が可能です。水量を減らすと水圧が弱くなり頭や体がスッキリと洗えない場合は、水圧を変えずに水量を削減してくれるタイプの節水シャワーヘッドに変えます。節水シャワーヘッドは通常のシャワーヘッドと比較し、穴の大きさや数を少なくして水圧を下げない工夫がされていたり、シャワーヘッドで水量が調整できたりします。お湯の使用量が減るとガス代も節約できます。
浴槽やシャワーのお湯の温度を下げる
熱いお湯でシャワーを浴びたいときや熱いお風呂に入りたいときもありますが、シャワーの温度や浴槽の温度を今よりも1℃下げることでもガス代は節約できます。一般的にお風呂の温度は42℃の設定といわれますが、40℃または41℃にすることでガス代を節約しましょう。また、浴槽にお湯を入れる場合は熱めにお湯を張ってから水を足すのではなく、適温でお湯を張りましょう。
浴槽のお湯の量を減らす
お風呂の浴槽にお湯を入れすぎないことでガス代に加え水道代も節約できます。まずは浴槽に入れるお湯の量を1cmでも減らすことです。お風呂に入れる湯量をあらかじめ設定できる場合は1リットルでも設定を少なくしてガス代を節約しましょう。湯量を設定できない浴槽の場合は、水道の蛇口に自動でお湯張りを止めてくれるアイテムを取り付けることでガス代の節約になります。
お風呂の追い炊き回数を減らす
お風呂に入る直前に浴槽にお湯を溜めることで、最初にお風呂に入る人は追い炊きを辞めるとガス代の節約になります。家族と同居している場合には、家族と一緒にお風呂に入ることや、続けてお風呂に入ることで追い炊き回数を減らすことができます。続けてお風呂に入るためには、お風呂からあがった人が、次にお風呂に入る家族にお風呂が空いたことを伝えましょう。
浴槽にはふたをする
家族と生活時間帯が異なり家族が続けてお風呂に入れない家庭や、夜に入ったお風呂の追い炊きをして翌日もお風呂に入る場合は、浴槽にふたをしておくと、お風呂のお湯の温度がキープでき、ガス代の節約になります。浴槽のふたは保温効果の高いものを使うことが理想です。現在使っている浴槽のふたの保温効果が期待できない場合は、浴槽に浮かべておく保温シートを使うことで、お湯が冷めるのを防げます。
ガスコンロの火を弱く
キッチンもガスを多く使いますので、ガスコンロの使い方も見直しましょう。ますはガスコンロの火は鍋やフライパンの底からあふれないように調整します。鍋やフライパンの底からあふれた炎は、ガスの無駄使いです。強火であふれる場合は底面のサイズに合わせ中火にします。強い炎で加熱したいときは、底面が広い鍋やフランパンを使用しましょう。
お湯は電気ケトルで沸かす
料理に使うお湯やお茶用のお湯はやかんやお鍋を使ってガスコンロで沸かすより、必要な分のみ電気ケトルで沸かすとガス代の節約になります。頻繁にお茶やコーヒーを飲む場合は電気ポット、朝晩にカップ1~2杯程度使う場合は電気ケトルと使い分けます。電気ケトルは数分で少量のお湯を沸かせ、お湯が沸いたら自動でスイッチが切れるため、鍋を火にかけっぱなしということも防げます。
電子レンジで下ごしらえ
ガスコンロの使用時間を短くするためには、食材の下ごしらえなどに電子レンジを活用します。冷凍の肉や魚、野菜の下茹では電子レンジを使うとガス代が節約できます。特に根菜などの下茹ではガスコンロではガスや水を使い、茹で時間もかかりますが、電子レンジを使って下ごしらえをすると時間短縮とガス代節約ができます。
カレーやシチュー、煮物などは温め続けない
カレーやシチュー、煮物などはコトコトと煮込み続けるイメージがありますが、とろ火でも長時間ガスコンロを使い続けるためガス代はかかっています。時間のかかる煮込み料理も、圧力鍋を使って調理時間を短縮しつつ料理を完成させることや、加熱した後の保温には保温鍋を使って料理をずっと暖かく保つことで再加熱する必要がなくなり、ガス代の節約につながります。
フライパンや鍋の底は拭く
既に実践している方も多いと思いますが、洗った後のフライパンや鍋は、タオルなどで拭いて水分を取ってからガスコンロにかけます。フライパンや鍋の底についた水分を蒸発させるためにもガスを使っています。わずかなガス代の節約ではありますが習慣化することが節約につながります。
食器洗い乾燥機を活用
食後の食器を洗うときは、お湯を使った手洗いをするよりも食器洗い乾燥機でまとめて洗った方がガス代の節約になります。電気を使う食器洗い乾燥機は電気料金がかかりますが、まとめ洗いをすることで水道使用量も少なくなりガス代も節約できます。
なお、食器洗い乾燥機に食器はカゴに正しくセットする、食器が少なければ少量コースを選ぶ、食器を乾燥させるのに余熱を使うなど、電気代の節約も同時に考えましょう。
食器や調理器具を洗う湯温を下げる
料理後の調理器具や食後に食器を洗うときのお湯の温度を下げることでガス代の節約になります。お湯の温度が高いと汚れ落ちがいいからといつでも熱めのお湯で食器を洗っている場合、ガス給湯器の温度設定が可能ならば低温に設定します。現在40℃の場合は38℃に2℃温度を下げるだけでもガス代の節約になります。夏と冬で湯温の感じ方が異なる場合は、季節ごとに温度設定を変えます。
レトルトを温めたお湯や野菜などのゆで汁を再活用
レトルト食品を鍋で温めた後のお湯が鍋に残っているときは、食器洗いに活用します。ガス代を節約するためには、食器を洗い桶に入れ、洗い桶に鍋に残ったお湯を入れてつけおきや溜め洗いをします。お湯で食器もきれいになりますし、ガスも水も少なくて済みます。洗い桶でさっと汚れを落として食器洗い乾燥機に入れると更に節約になります。
まとめ
一緒に住まう人数や家族のそれぞれのライフスタイルによって、ガスの使い方もガス料金も異なります。今回は、ガスの契約を見直すことと、ガスの使用量を減らすことの2つの視点から、ガス代の削減方法や節約方法を複数お伝えしました。ひとつひとつの小さな行動がガス代節約につながりますので、我が家ですぐに行える節約方法がひとつでもある場合には、今日からすぐに見直しましょう。
ガス代の節約は水道代や電気代の見直しにもつながりますので、トータルして光熱費の削減を目指しましょう。
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この記事を書いた人
杉浦 詔子 / みはまライフプランニング代表
この記事を書いた人
杉浦 詔子 / みはまライフプランニング代表
ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント 2005年にCFP®資格を取得、2012年に「みはまライフプランニング」を設立。「働く人たちを応援するファイナンシャルプランナー/カウンセラー」として働く人とその家族のキャリアプラン(生活)とライフプラン(家計)の相談と講義、執筆を行う。仕事や恋愛のコミュニケーションに関する支援にも対応。
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