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年収600万円の手取りは460万円が目安!税金や保険料はいくら?

家計/貯金

  • 投稿日:2022.12.14
平均値棒グラフと揃った足並みのイメージ

年収600万円の手取り年収は、源泉徴収や税金などが年収から差し引かれると、手元に残る金額は「約460万円」が一つの目安です。月収に換算すると、毎月「約38万円」となります。そこで本記事では、年収600万円で控除される税金や社会保険料はどのくらいなのか、また年収600万円の平均貯蓄額や家賃の目安についても解説します。実際の生活にかかる具体的な費用を把握し、年収600万円の生活イメージをつかんでみましょう。

年収600万円の手取り年収は460万円が目安!ボーナスなしで月収38万円ほど

給料袋のイメージ

年収600万円前後の場合、源泉徴収や税金などが差し引かれて、手取りは約450万円〜480万円前後となります。ちなみに手取り年収は年収のおよそ75〜80%ほどになるといわれており、自分の手取り年収について大まかな金額が知りたい場合は、年収の額に75〜85%を掛けてみるとよいでしょう。

しかし手取り年収は、就業している地域やその人の年齢、扶養家族の人数など個々の状況によって控除される額が変動することも覚えておきましょう。

【独身・夫婦2人・夫婦+子ども1人】3つのケースで計算!年収600万円の手取り年収はどのくらい?

「年収600万円あれば、生活にかなり余裕があるのでは?」と思う方も多いかもしれません。しかし独身か扶養している家族がいるかでも、手取り年収に差が出てきます。ここからは、以下の3つのケースを例に手取り年収を算出してみましょう。

【ケース1】単身者で扶養家族がいない
【ケース2】夫婦2人で配偶者を扶養している
【ケース3】夫婦+子ども1人の3人家族で配偶者を扶養している

紹介する金額はあくまでも目安となりますが、ぜひ参考にしてみてください。内訳の詳細については、第3章で詳しく解説します。

【ケース1】一人暮らしで扶養家族がいない

条件:40歳以下、東京都在住、扶養家族なし、所得控除適用なし
手取り年収:464万1,000円(手取り月収約38万円)

内訳控除額
健康保険料29万5,000円
厚生年金料54万9,000円
介護保険料0円
雇用保険料1,500円
所得税20万5,500円
住民税30万8,000円
合計135万9,000円

扶養家族がおらず、一人暮らしをしている年収600万円の人の場合、手取り金額は約464万円です。そこから差し引かれる税金は上記の通りですが、所得税と住民税は扶養家族がいる場合よりも少し割高になります。そのため、差し引かれている税金の合計は約136万円です。

【ケース2】夫婦2人で配偶者を扶養している

条件:40歳以下、東京都在住、扶養家族なし、配偶者控除38万円あり(配偶者の収入130万円以下)
手取り年収:471万7,000円(手取り月収約39万円)

内訳控除額
健康保険料29万5,000円
厚生年金料54万9,000円
介護保険料0円
雇用保険料1,500円
所得税16万7,500円
住民税27万円
合計129万3,000円

次に、配偶者あり、子どもがいない場合の控除額です。扶養家族がいないケースと比較すると、所得税や住民税が若干引き下げられており、約7万円の差があります。さらに、配偶者の収入が130万円以下の場合、税金の控除が受けられるため、実際に手元に残る金額は独身の場合よりも多くなるでしょう。

【ケース3】夫婦2人+子ども1人の3人家族で配偶者を扶養している

条件:40歳以下、東京都在住、16歳未満の子ども1人あり、配偶者控除38万円あり(配偶者の収入130万円以下)
手取り年収:471万7,000円(手取り月収約39万円)

内訳控除額
健康保険料29万5,000円
厚生年金料54万9,000円
介護保険料0円
雇用保険料1,500円
所得税16万7,500円
住民税27万円
合計129万3,000円

手取り年収は子どもがいない【ケース2】と変わりませんが、子どもが16歳以上になると扶養控除が適用されるため、さらに所得税や住民税の控除額が増えます。手取り額が増えるとはいえ、子どもが成長すると子どもにかかる養育費や食費、さらに住宅などを購入してローンの支払いがあると、かなり節約が必要になることが予想されます。

給料から控除されるお金は大きく分けて「税金」と「社会保険料」の2つ

社会保険料控除と税のイメージ

先ほど紹介した事例のとおり、配偶者や扶養家族がいると税金が軽減され手取り額が多少増えることが予想されます。ここでは、給料から控除される「税金」と「社会保険料」について詳しく解説していきます。

健康保険料

健康保険料は、給与を得ている人の「標準報酬月額×健康保険料率(9.84%)」で決定します(保険料率は都道府県によって変動)。年収600万円の場合で標準報酬が月額50万円だと、毎月支払う健康保険料額は約4万9,200円となります。

しかし健康保険料は、勤めている企業と従業員がそれぞれ半分ずつ負担する「労使折半」となるため、実際に支払う金額は半額の月2万4,600円、年間では29万5,200円となる計算です。

健康保険料は、被扶養者がどれだけ増えても上がることはありません。年収の手取りである報酬額によってそれぞれの等級に区分され、それに応じた保険料を支払います。

厚生年金保険料

厚生年金保険料は、「標準報酬月額(または標準賞与額) × 厚生年金保険料率(18.3%)」で決められます。年収600万円で標準報酬月額50万円だと、健康保険料は9万1,500円となります。健康保険料と同様、厚生年金保険料も労使折半で月4万5,750円となり、年間では54万9,000円を支払う必要があります。

こちらも同様に、被扶養者がどれだけ増えても上がることはありません。健康保険料とは違う基準で等級分けされ、それに応じた保険料を支払います。

雇用保険料

企業に勤めているなら。基本的に雇用保険料を支払っています。雇用保険料として支払う金額は、健康保険や厚生年金の支払額を計算する際に見られる報酬月額ではなく、額面給与で計算されます。

雇用保険料も労使折半となり、基本的に従業員の負担は額面給与の0.3%か、業種によっては0.4%を支払います。額面給与とは、年収や手取りの報酬額ではなく、会社から支給される基本給と残業代、役職手当や交通費などのその他手当など、会社から支給されるすべてのお金の総額のことをいいます。

年収600万円の場合、額面給与の収入を約50万円とすると、従業員1人当たりの負担額は月1,500円となります。

所得税

一般的な会社員の場合、給与等の収入額が660万円未満だと、所得税には「給与所得控除額」があります。控除額は「収入金額×20%+44万円」で計算でき、年収600万円の場合は164万円が控除され、600万円-164万円=436万円が給与所得となります。

ここから基礎控除額48万円を引くと388万円となり、さらに前段で算出した社会保険料控除(健康保険料30万円+厚生年金保険55万円)85万円を引くと、最終的な課税所得金額は303万円となります。

課税所得金額が算出できれば、所得税額は「所得税額=課税所得金額×所得税率-税額控除額」で求められます。先ほどの例で計算すると、所得税額は下記のようになります。

所得税額=課税所得金額×所得税率-税額控除額
    =303万円×0.1-9万7,500円
    =20万5,500円

ただし、所得税額から「所得控除」を差し引くことも可能です。所得控除とは、扶養親族が何人いるかなど、個人的な事情を加味して税負担額が調整されるもので、下記の15種類が該当します。

【所得控除】

  1. 雑損控除
  2. 医療費控除
  3. 社会保険料控除
  4. 小規模企業共済等掛金控除
  5. 生命保険料控除
  6. 地震保険料控除
  7. 寄附金控除
  8. 障害者控除
  9. 寡婦控除
  10. ひとり親控除
  11. 勤労学生控除
  12. 配偶者控除
  13. 配偶者特別控除
  14. 扶養控除
  15. 基礎控除

配偶者の収入が130万円以下の場合は配偶者控除として38万円、16歳以上19歳未満の子どもがいる場合は扶養控除として38万円が控除され、さらに税額が軽減されます。

住民税

住民税については「所得割額」と「均等割額」の合計額で算出されますが、それぞれに標準税率があります。標準税率は下記のとおりです。

標準税率
所得割市町村民税・特別区民税が6%
道府県民税・都民税が4%で合計10%
均等割市町村民税・特別区民税が年間3,500円
都道府県民税・都民税が年間1,500円

税率や税額は自治体によって異なる場合もありますが、この2つを合わせると年額約5,000円を納める必要があります。年収600万円で課税所得金額が303万円の場合、所得割額は税率10%で30万3,000円、そこに均等割額5,000円がプラスされると、あくまでも目安ですが合計で30万8,000円程度となります。

年収600万円は高い方?日本のサラリーマンの何割?

"Rich"と"Poor"の積み木イメージ

国税庁「令和2年分 給与実態統計調査」によると、給与所得者の一人当たりの平均給与は433万円となりました。年収が500万円以上600万円以下は全体の10.2%、600万円以上700万円以下は全体の6.5%です。年収600万円以上の人口の割合は、全体の19.9%となりました。

性別で見てみると男性は29.7%で女性は6.4%と、全体的に見ても割合が少ない傾向にあります。現在の日本において年収600万円以上は、高年収の層といえるでしょう。では実際に、年収600万円以上稼いでいる業種や職業にはどんなものがあるのかを紹介します。

※出典URL:令和2年分 民間給与実態統計調査|国税庁

年収600万円稼げる業種や職業は?

国税庁の調査によれば、年収600万円以上の業種で最も割合が多い業種は「電気・ガス・熱供給・水道業」の約715 万円、次いで「金融業,保険業」の約630万円、「情報通信業」の約611万円の順となりました。また、厚生労働省「令和元年 賃金構造基本統計調査」によると、年収600万円を超えている主な職種は以下の通りです。

職種年収
記者約761万円
不動産鑑定士約754万円
大学講師約686万円
高等学校教員約676万円
自然科学系研究者約665万円
※出典URL:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査

このほかにも医師や弁護士、公認会計士・税理士といった資格が必要な職業も年収600万円以上となっています。

年収600万円の生活レベルとは?

5人家族のイメージ

ここからは、年収600万円だと家賃がどのくらいの家に住めるのか、買い物や外食の頻度など、どんな生活ができるのかを解説します。

家賃の目安は?

一般的に、適切な家賃は「手取り収入の2割ほど」が目安といわれています。月収38万円なら、月7万6,000円以内に収めるのがベストです。しかし都心部に住んでいると、家賃相場が高いこともあるので、2.5割の9万5,000円以内に収めるとよいでしょう。3割を超えると11万4,000円となり、残りの生活費は月26万円4,000円となります。

ちなみに総務省統計局「家計調査家計収支編 2021年」によれば、二人以上の世帯のうち勤労世帯の消費支出は平均で28万9,621円(住居費除く)です。単純計算ではありますが、家賃を支払った後の生活費が26万円4,000円だと消費支出を下回ってしまい、家計が赤字になることが予想されます。

住居費で家計を圧迫すると、通信費や食費だけではなく、お子さまの教育費や万が一の場合の保険料など、必要な支出を削らなければ生活が苦しくなってしまう可能性があります。

年収600万円の住宅ローンの借入額の相場はいくらくらい?

年収600万円というステータスがあれば、多額の住宅ローンなども審査が通りやすいようなイメージがあります。しかし実際には、住宅ローンの借入可能額は年収だけではなく、年齢や個人の信用情報によっても左右されます。

一般的な目安として、住宅ローンの借入可能額は「手取り年収の約7倍」が上限です。単純計算すると、年収600万円だと3220万円まで住宅ローンが組めることになります。しかし、上限いっぱいまでの金額を住宅ローンで借入してしまうと、車や教育費用など他にもローンが必要になったときに、審査に落ちてしまう可能性があります。そのため、毎月の返済額が手取り収入の20%~25%、金額にすると家賃相場と同じく月9万~11万1,500円程度に抑えることをおすすめします。

平均貯金額は1,000万~1,200万円!?

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)2020年平均結果(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)」によると、年間収入が550万~600万円の世帯では貯蓄の平均額は1,030万円、600万~650万円だと1,209万円となっています。しかし貯蓄に対する負債の割合も多く、年間収入が550万~600万円の世帯では約858万円(約83.3%)、600万~650万円だと約930万円(約76.6%)となり、住宅や土地購入によるローンの借入をしていることがわかります。

一般的に貯蓄額の目安は、手取収入の3割程度が理想とされています。年収600万円は手取り年収が460万円となるため、年間138万円、月だと11万5,000円が貯蓄の目安です。しかし、単身世帯である20代が最も貯蓄率が低いことに加え、他の年代でも家族が増えたり子どもが成長したりするにつれて貯蓄率は低くなる傾向があります。

ではここからは世帯人数別に、どのくらいのレベルの生活ができるのか具体的にイメージしてみましょう。

一人暮らしの生活スタイル

一人暮らしで年収600万円であれば、多くの場合余裕のある暮らしができます。世帯というより個人の消費となるため、工夫次第で支出を抑えられるでしょう。月収が約38万円の家計内訳例は以下となります。

項目支出額
家賃4万円
食費9~10万円
高熱・水道費1万5,000円
衣服・日用品1万5,000円
交通・通信費1万5,000円
保険料5,000円
雑費2万円
貯蓄10万円
合計31万円

余裕のある生活が送れる可能性が高いものの、1人で住居を借りる場合、都心部などは特に住居費が割高になります。そのため、家賃は10万円程度に抑えられると余裕のある生活が送れるでしょう。上記の家計の内訳であれば平均月収の38万円と7万円の差があるため、自由に使える金額にはかなり余裕があります。車を購入する場合などは、300万円以上のグレードを購入できる可能性もあるでしょう。その中でも、手取り収入の2〜3割は貯蓄にまわしておくと安心です。

既婚の場合(子どもなし)の生活スタイル

次に、子どもがいない夫婦二人暮らしの年収600万円の家計例です。一人暮らしと比較すると、食費をはじめ光熱・水道費などの利用量が増えるため、少し節約を意識した生活が必要です。一人暮らしの想定と同様、合計額が約30万円となるよう生活費の内訳を考えてみましょう。

項目支出額
家賃6万円
食費10万円
高熱・水道費2万円
衣服・日用品2万円
交通・通信費2万5,000円
保険料1万円
雑費2万円
貯蓄4万5,000円
合計30万円

家賃、または住宅ローンを10万円と想定して考えると、貯金に回せるのは月4万5,000円ほどです。ただ、月収38万円とは約8万円の差があるため、もう少し貯蓄を増やせる可能性はあります。また車を購入するなら、貯蓄額を削るほか家賃や食費を抑える必要があるでしょう。

趣味や好きなことに充分なお金を使うには他の部分で費用を抑えなければならない上に、外食なども頻繁にはできず、基本的には自炊となります。光熱・水道費や交通・通信費なども費用の節約も重要になるでしょう。

水道光熱費の節約術・ガス代の節約術は以下の記事で紹介しています。

既婚の場合(子ども1人)の生活スタイル

就学前の小さなお子さまがいる場合の家計内訳を見ていきます。

項目支出額
家賃7万円
食費10万円
高熱・水道費2万5,000円
衣服・日用品2万5,000円
交通・通信費2万5,000円
保険料1万5,000円
雑費1万5,000円
貯蓄3万円
合計30万円

お子さまがいると、ある程度の広さがある家に住む必要があるため、家賃または住宅ローンが月10万円以上になる可能性もあります。お子さまの将来の教育費用なども考慮すると、節約が必要な生活になることが予想されます。毎月3万円以上の貯蓄を目指すと、想像していた以上に買い物や外食の頻度はかなり少なくなってしまう可能性があります。将来に備えて貯蓄をしておきたいと考えるのであれば、食費や光熱・水道費などの節約も意識したいところです。

子育てに必要な教育費の目安はこちらの記事をご確認ください。

年収600万円も夢じゃない!着実に目指せる方法を見つけよう。

年収が上がる要因は人によってさまざまですが、平均的にみると年収が600万円以上になるのは40歳〜50歳ごろとなります。管理職や役員となる年代に、年収が600万円に到達する傾向があります。それよりも早い時期に収入アップを望むのであれば、転職をイメージする人も多いかもしれません。

しかし他にも方法はいくつかあります。例として、これまでの仕事で得たスキルや知識を活かせる副業をして、年収アップを狙うのも良いでしょう。また着実に年収アップを狙うのであれば、転職せずに社内でチャンスをつかめる機会がないか見計らうのも一つの方法です。まずは自分にとって、どんな方法が年収600万円を超えるための最適な方法か考えてみましょう。

中島 翔/CWC株式会社代表取締役

この記事を書いた人
中島 翔/CWC株式会社代表取締役

この記事を書いた人
中島 翔/CWC株式会社代表取締役

日本証券アナリスト、ファイナンシャルプランナー。 あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワード、オプショントレーディングに従事。その後国内大手仮想通貨取引所Coincheckでトレーディング業務、新規事業開発に携わり、NYのブロックチェーン関連のVCを経てCWC株式会社を設立。